被害をできるだけ小さく
災害別「減災」のすすめ vol.2

ある日突然、何の前ぶれもなくやってくる自然災害。その規模を事前に知ることは困難であり、私たちの日常の脅威となり得るものです。そこで知っておきたいのが、災害による被害をできるだけ小さくするための取り組み=「減災」。ここでは、内閣府(防災担当)が作成しているリーフレット「みんなで減災」に掲載されている内容を災害別にご紹介していきます。シリーズでご紹介する減災対策の第2回目は「火山災害」への備えです。

火山災害にはどんなものがある?
それぞれの危険度を理解しましょう

 日本には111の活火山があり、そのうち過去火山および北方領土火山を除く80以上の活火山は、その活動度がA~Cのランクで分類されています。下記の火山災害を知って、その危険度を正しく理解しましょう。特に、大きな噴石、火砕流、融雪型火山泥流は、噴火に伴って発生し、避難までの時間的猶予がほとんどなく、生命に対する危険性が高いため、防災対策上重要度の高い火山現象として位置付けられており、噴火警報や避難計画を活用した事前の避難が必要です。

◇噴石

 爆発的な噴火によって岩石が吹き飛ばされることがあります。小さな噴石でも、体に直接あたると大けがをする危険性があるため、噴火口から2km以上離れるか、頑丈な建物の中に避難しましょう。

◇大きな噴石

 噴石のうち、概ね20〜30㎝以上の風の影響を受けずに弾道を描いて飛散するもの。避難までの時間的猶予がほとんどなく、生命への危険性が高いため、噴火警報等を活用した事前の入山規制や避難が必要です。

◇火砕流

 数百度にもなる岩石やその破片が、斜面を高速で流れくだる現象です。特徴としては極めてスピードが速く、遅いものでも時速100~200kmに達するとされています。破壊力が大きく、重要な災害要因となりえるため、噴火警報等を活用した事前の避難が必要です。

◇融雪型火山泥流

 火山活動によって火山を覆う雪や氷が融かされることで発生し、火山噴出物と水が混合して地表を流れる現象です。流速は時速数十kmに達することがあり、谷筋や沢沿いを遠方まで流下することがあります。積雪期の噴火時等には融雪型火山泥流の発生を確認する前に避難することが必要です。

◇溶岩流

 高温の溶岩(マグマ)が斜面を流れくだる現象です。この溶岩流が沼地や川に流れ込むと、激しい二次爆発を引き起こすこともあります。

◇火山灰・火山泥流

 噴火によってマグマや岩石が細かく砕けたものが、火山灰となって風に運ばれ飛んできます。降り積もった火山灰は、雨が降ると土石流のようになって流木などを巻き込みながら、下流に流れることがあります。

◇火山ガス

 火口やふもとでは、地面から有毒な「火山ガス」が噴き出すことがあります。この火山ガスの中には臭いがないものもあるため、ガスがたまりやすい低地などでは注意看板などが設置されています。そのような看板を見かけたら、すみやかにその場から離れるようにしましょう。

火山情報に注意しましょう

 火山情報には、噴火警報と噴火予報があります。
 噴火警報は、居住地域や火口周辺に影響が及ぶ噴火が予想された場合に、影響範囲を付した名称で発表されます。また噴火警戒レベルを導入した火山では、噴火警報および噴火予報でレベルを発表します。
 噴火予報は、噴火警報を解除する場合や、火山活動が静穏(平常)な状態が続く場合に発表されます。

※気象庁ホームページの情報をもとに作成

参考:内閣府(防災担当)「みんなで減災(減災啓発ツール)」/国土交通省 気象庁「主な火山災害」

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第1回:雪害への備え

※この記事内容は、執筆時点2020年12月2日のものです。

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