内臓の働きを高めて
夏バテを予防しよう

暑い日々が続くと、夏バテをする方も少なくありません。その原因は主に3 つ。冷房が効いた室内と外気温との温度差による自律神経の乱れ。食欲減退による栄養不足。脱水による体内の水分やミネラルの不足。今回ご紹介する運動は、自律神経を整え、胃腸の働きを活発にすることで、栄養の吸収率を高めることができるので、夏バテ予防に効果的です。脱水症にならないためにも、水分補給をしながら行いましょう。

監修:

黒田 恵美子

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内臓を動かして働きを活発に

 「でんでん太鼓の腕振り」は、体を左右に軽くひねりながら腕を巻き付ける運動です。連動して背骨や内臓が動き、消化器や呼吸器の働きが良くなります。また、リズミカルな動作なので副交感神経を刺激し、体をリラックスさせる効果もある運動です。
 さらに、消化力が落ちている方におすすめなのが「グルグルお腹さすり」です。大腸は、肛門へ通じている左下へ円を描くようにさすることで、消化が良くなります。また、胃や腸を皮膚の上からさすって手で温めることで、お腹の冷えも改善されるのです。 

■ でんでん太鼓の腕振り

①足は肩幅より広く開いて立つ。

②力を抜いてゆっくり呼吸をしながら、腕を「パタン、パタン」と体に巻き付けるように、左右交互にひねる。呼吸はひねりながら吐き、戻るときに吸う。

【目安】1〜2分

<ポイント>

❶つま先は正面に向け、膝をひねらないよう行いましょう。
❷膝は軽く曲げて立つと腰が安定します。
❸目線を顔の高さにキープすると体が斜めになりません。

■ グルグルお腹さすり

①椅子に座り、へそとみぞおちの間で手のひらを重ねる。

②手のひらを重ねてお腹にぴったり当てたまま、左周りで円を描くように下ろしていく。下まで行ったら、右へ上げる。

【目安】10~20回

<ポイント>

❶椅子に深く腰掛け、足は地面に着けて行いましょう。
❷お腹をさすりながら、呼吸はゆっくり行いましょう。手を下ろすときには口からゆっくり吐き、上げるときには鼻からゆっくりと吸います。

※この記事内容は、執筆時点2020年7月29日のものです。

黒田 恵美子(くろだ えみこ)
健康運動指導士。一般社団法人 ケア・ウォーキング普及会 代表理事を務め、メタボ予防、ロコモ予防から美容につながる運動まで、多岐に渡り指導を行う。著書に『黒田式ケア・ウォーキング』『100歳まで歩く技術』などがある。

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