クレジットカードの
上手な利用法

コロナ禍に伴うステイホームや国のキャッシュレス化推進で、店頭でもインターネットでの通信販売でもクレジットカードで支払う機会が増えています。おトクな活用方法と利用上の注意点を見てみましょう。

監修:

深田 晶恵

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おトク度を高めるには
枚数を絞るのがコツ

 女性雑誌の特集で読者の「お財布診断」をしたことがあります。実際に読者のお財布の中身を見せてもらうと、クレジットカードを6~7枚持っている人が多く、驚きました。
 なぜたくさん持っているのか尋ねてみると、「デパートやショッピングセンターのカードを持っていると、年に数回ポイントアップや割引のキャンペーンがあるから」と言います。お店で「作りませんか?」とお誘いを受けるごとに作ってしまったようです。

 確かにポイントアップや割引は魅力的です。しかし、年会費に注意しなくてはなりません。デパートやショッピングセンターが独自に発行するクレジットカードは、初年度は年会費が無料でも、翌年以降は年1,500円+消費税がかかるカードが大半です。1,500円の年会費のカードを7枚持っていると、消費税込みで年間1万1,550円も払うことになります。

 たくさんのカードを持つことはお勧めしません。理由は2つあり、まず、複数の年会費を払うのは無駄ですね。2つ目は、カードの利用に応じて貯まるポイントは、複数枚持つことで分散され貯まる効率が悪くなることです。

 クレジットカードは、2枚で十分。1枚をメインカードとして、集中的にポイントを貯めます。メインカードが使えないお店もあるかもしれないので、異なるブランドのカードをサブカードとして持つのがいいでしょう。

 または、利用目的別に2枚のカードを使い分ける方法もあります。たとえば、1枚は食費や日用品など家計の出費用カード、もう一枚は自分のお小遣い用のカードとして使い分ける。家計用のカードは、よく行くスーパーの発行するカードだと、効率よくポイントを貯めることができますね。「家族のための出費」と「自分だけの出費」をカードで支払い分けると、家計を振り返るときも手間がかからず便利です。

「貯蓄体質」の人は
カードの利用明細をチェックしている

 クレジットカードの利用明細をちゃんとチェックしていますか?
 ファイナンシャルプランナーとして数多くの相談を受けてきた経験上、毎月の利用明細をチェックしている人は「貯蓄体質」で、まったく見ていない人はあまりお金が貯まっていない傾向があるように思います。

 利用明細の「請求総額」だけを見て、おしまい。これでは、無駄な出費があったとしても気が付きませんし、万一不正請求があっても見逃してしまいます。使い過ぎや無駄遣いを改善するには、使ったお金を「振り返る」ことが大切なのです。
 そういう意味でいうと、現金払いよりもカード払いのほうが、明細が残る分、振り返りの作業は簡単です。私が毎月実践しているのは、利用明細を使ったカテゴリー分けです。マーカーペンで「家計の出費」「自分のための毎月出費」「単発の出費」「無駄遣いだったと思う出費」の4つに色分けして、それぞれの合計額を書き込みます。

 ポイントは、「無駄遣い」を見つけることです。毎月出費も項目を積み上げてみるとまとまった金額になるので、定期的に見直します。固定費の見直しも長い目でみると、大きな支出削減になります。
 カードを6枚も7枚も持っていると、支出を振り返る作業も煩雑になります。これを機会に2枚程度に絞ることにぜひ取り組んでみてください。

「リボ払い」と「延滞」は
NGと覚えておく!

 クレジットカードを上手に利用するうえで注意したいことが2つあります。
 ひとつ目は「『リボ払い』は利用しないこと」です。正式には「リボルビング払い」といいますが、請求額がいくらであったとしても、毎月一定額で済むという支払方法です。たとえば、来月の請求額が7万円だとしても、リボ払いを2万円で設定していると、2万円で済みます。
 おトクそうに見えますが、高い利息も発生しますし、払いきれなかった分は翌月以降に積み残されていくので、「リボ払い」は絶対にお勧めしません。借金の一種であると覚えておきましょう。

 ふたつ目の注意点は、「延滞をしないようにすること」です。クレジットカードの支払いが3ヶ月以上滞った場合などに、信用情報機関に「事故情報」として登録されることを、いわゆる“ブラックリストに載る”といいます。さまざまな金融機関がこの信用情報機関のデータを見ることができるので、事故情報が登録されると、その人は新たにクレジットカードが作れなくなったり、カードの更新ができかなったり、住宅ローンを組むことができなくなったりします。この事故情報は5年間記録が残ります。

 お金がなくて延滞するのも、少しの残高不足でうっかり延滞するのも、カード会社にとってみると、同じ延滞です。事故情報が登録されて、いいことなどひとつもありません。遅延なく利用額の引き落としがされるようにくれぐれも気を付けましょう。

※この記事内容は、執筆時点2020年7月17日のものです。