転倒予防に効果的
下半身を鍛える運動
通勤や散歩など、歩く機会が少なくなると下半身の筋肉が衰えていきます。特に高齢者の方は、つまずいて転倒しやすくなり、骨折などの危険性も高くなります。そこで今回は、お家で簡単にできる「下半身を鍛える運動」をご紹介します。
下半身を鍛えて転倒予防
「おおまたぎ」
「おおまたぎ」は、脚を前に上げることと横に広げることを組み合わせた動作で、下半身、特に股関節周りを鍛える運動です。脚を上げるときは、背筋は伸ばしたまま、ももをしっかり上げるように意識しましょう。ももを高く上げることで、“歩く”、“階段のぼる”筋肉を鍛えることができます。また、転倒しやすい方は、特に横の動きに弱くなっているので、脚を横に広げる動きと、片足立ちになってバランスを取るという動きが転倒予防につながります。
①腰に手を当て、
足を揃えてまっすぐに立つ。
②右脚を前に上げて、
何かをまたぐような感じで、
半円を描いて横に開くように
運んで下ろす。
③今度は左脚をまたぐように上げて、
右脚に揃える。
この動きを1セットにして、逆側も同様に
左脚を左に出して右脚を揃える。
「右脚を右に出して、左脚を揃える。
左脚を左に出して、右脚を揃える。」
これを、ゆっくりリズミカルに繰り返します。
【目安】10~20回
<ポイント>
❶脚を上げて下ろす際に、「物をまたぐ」動きを意識しましょう。
ティッシュペーパーの箱を1個置いて、
実際にまたぐと、意識しやすくなります。
筋力のある方は、ティッシュペーパー5箱分くらいの
高さを目標にしてみましょう。
❷フラフラするという方は、イスやテーブルに手を添えて、
箱を置かないで行いましょう。
※この記事内容は、執筆時点2020年6月25日のものです。
黒田 恵美子(くろだ えみこ)
健康運動指導士。一般社団法人 ケア・ウォーキング普及会 代表理事を務め、メタボ予防、ロコモ予防から美容につながる運動まで、多岐に渡り指導を行う。著書に『黒田式ケア・ウォーキング』『100歳まで歩く技術』などがある。