寒い季節を乗り切ろう!
血流を良くして関節痛を予防

11月に入り、冬の気配が漂い始めてきました。気温が低くなるとひざなどの関節に痛みが出るという方がいます。その原因の一つが、傷付いた細胞から作られる痛み物質の蓄積です。寒さによって血管が収縮することで血流が悪くなり、痛み物質が溜まりやすくなります。また、血流の悪さは、関節の痛みだけでなく肩こりや冷え性、むくみの原因にも。そこで今回は、全身へ血液を巡らせるポンプの役割を持つ、下半身の筋肉をほぐす運動を紹介します。

監修:

黒田 恵美子

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リズミカルな動きで
筋肉をほぐす

 まずは「ゆるゆる屈伸」で、ひざ関節周りの筋肉をリズミカルな動きでほぐしていきましょう。次に「ぱたぱた内また外また」で股関節と足首をほぐしていきます。ひざ痛と関係がない箇所と感じるかもしれませんが、股関節・ひざ・足首は筋肉がつながっているため、歩くときに連動して動きます。股関節や足首が硬まった状態だと上手く動かず、その分ひざに負担が掛かってしまうのです。そのため、ひざの痛みを予防改善するためには、ひざだけでなく、股関節と足首をほぐすことも効果的なのです。

■ゆるゆる屈伸

足を肩幅ほど開き、
上下に揺れるように
軽く屈伸をします。

【目安】 1~2分

<ポイント>

❶1秒に2回くらいのリズムで屈伸します。
❷お尻を少し後ろに引いてひざを曲げましょう。
❸曲げるひざの向きは、つま先とそろえるようにしましょう。

■ぱたぱた内また外また

①椅子に浅めに腰を掛けて、
かかとを床につけ、
つま先を上げます。

②かかとを軸に、
内股⇔外股になるように
つま先を左右交互に動かします。

【目安】 左右あわせて10~20回

<ポイント>

❶股関節を意識して動かしましょう。
❷足の付け根を指で押しながら行うと、股関節の動きがよく分かります。
❸椅子に浅く腰を掛けると、股関節から動かしやすくなります。

※この記事内容は、執筆時点2020年10月27日のものです。

黒田 恵美子(くろだ えみこ)
健康運動指導士。一般社団法人 ケア・ウォーキング普及会 代表理事を務め、メタボ予防、ロコモ予防から美容につながる運動まで、多岐に渡り指導を行う。著書に『黒田式ケア・ウォーキング』『100歳まで歩く技術』などがある。

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