観葉植物で部屋の雰囲気を変えよう

家のなかに観葉植物を置くと、部屋のトーンを明るくし、落ちついた雰囲気を演出できます。ですが植物はお世話が必要となるもの。そこで今回は、私たちの暮らしを彩る「観葉植物」との上手な育て方と、慣れない方でも育てやすい種類の選び方をご紹介します。

監修:

中山 裕二

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観葉植物の上手な育て方
枯らさない3つのポイント

 観葉植物は家の中に1つ置くだけで自然を感じさせてくれ、雰囲気を爽やかに変えることができる、おしゃれで便利な空間デザインのアイテムです。また、フェイクグリーンと違い、生きている植物を置くことで、窓を開けて換気を行ったり、天気を気にするなど、日々の暮らしにも良い変化をもたらします。しかし、お世話がうまくできずに枯らしてしまった、という経験がある方も多いのではないでしょうか?
 そんな方は、以下の上手に育てる3つポイントをぜひ参考にしてみてください。

<上手に育てる3つのポイント>

①水やりは土が乾いてからたっぷりと
 生き物のため水は欠かせませんが、過度な湿気は好みません。「土が乾燥してから」与えるようにしましょう。土に触れてサラサラしていたらベストタイミング。また、水は土の中の病原菌などを洗い流す効果もあります。鉢底から流れ出るくらいたっぷりと与えましょう。

②直射日光を避ける
 観葉植物は直射日光が苦手です。屋外や、西日が差し込む場所は避け、レースカーテン越しの柔らかい光が当たる場所に置きましょう。ただし、1日中日陰になる場所は日光不足で弱ってしまいます。1日数時間は日当たりの良い場所に移動させるか、ホームセンターなどで販売されている植物用のLEDライトに当ててケアしてあげましょう。

③換気をする
 空気のめぐりが悪いと、人間と同様に植物も病気になってしまうことがあります。1日に何回か、10分ほど窓を開けて、空気を入れ換えるようにしましょう。その際、扇風機などで空気の循環を促すと効率良くできます。

自分のライフスタイルに合った
観葉植物を見つけよう

「上手な育て方3つのポイント」を踏まえた上で、自分に合った観葉植物を見つけましょう。次のQ&Aを参考に探してみてください。

Q1:水やりを小まめにできなくても、育てられますか?

A:乾燥を好む観葉植物がおすすめです

 家を空けがちだったり、忙しくて忘れてしまうという方には、乾いた環境を好む「サンスベリア」など、肉厚の葉を持つ植物がおすすめです。サンスベリアの厚い葉は中に水分を多量にたくわえているため、それほど多く水を必要としません。寒い時期には、1ヵ月に1回の水やりでもしっかり成長してくれます。

おすすめ植物

サンスベリア
育成難易度★
別名:トラノオ

100円ショップなどでも販売されており、購入しやすいのが特徴です。暑さに強く、冬は人のいる環境の温度であれば問題なく育成できます。光を好むので、レースカーテン越しの窓辺などに置くのがおすすめです。

Q2:日当たりの悪い部屋では難しいですか?

A:日陰に強いタイプがおすすめです

 耐陰性の強いタイプなら、1日1~2時間の日当たりでも十分育成が可能です。なかでも「アイビー」や「ポトス」は、多少の日陰でも容易に育ちます。終日真っ暗な環境での育成は難しいですが、お部屋の中でも明るい所を選んでレイアウトしてみてください。

おすすめ植物

アイビー
育成難易度★
別名:ヘデラ

モデルルームなどのインテリアとしてよく見かけるツル性の植物。葉の形が星型やハート型などさまざまあり、その愛らしい姿が心を癒やします。丈夫で育てやすいのですが、丈夫すぎて地面に植えると巨大化してしまうこともあるため、鉢植えでの育成がおすすめです。寒さに強いので、氷点下にならない環境であれば旺盛に育ちます。

ポトス
育成難易度★★
別名:オウゴンカズラ

アイビーに並び、インテリアとしてよく見かけるツル性の植物。アイビーと比較すると日当たりを好むので、1日数時間程度はレースカーテン越しの明るい場所へ移動させましょう。水も好む性質のため、土の様子を小まめに見れる方におすすめします。暑さには比較的強いですが、寒さが苦手なので人のいる環境と同じくらいの室温で育てましょう。

Q3:枝を切るのが苦手なのですが…

A:ゆっくり成長する植物がおすすめです

 せっかく枯らさずに育てられても大きくなりすぎると剪定などが必要になってきます。切りすぎると枯れてしまったり、形が悪くなったりするのではないかと心配で、苦手な方も多いのでは。そんな方にはゆっくりと育つ「エアープランツ」などがおすすめです。枯れ葉のような見た目から水やりは少なくてすむと思われがちですが、毎日霧吹きなどで水やりをして、お世話を楽しむタイプの観葉植物です。風通しと日当たりの良い環境で育てましょう。

おすすめ植物

エアープランツ
難易度★★★
別名:ティランジアなど
※総称のため、種類によって名称が異なる場合があります

100円ショップなどでも販売されており、購入しやすいのが特徴です。土に植えず、かごや皿に置いたりフックで引っ掛けたりして楽しみます。土に植えないため、水分を保つことができないので毎日の水やりが欠かせません。たくさんお世話をしたい方におすすめです。直射日光が苦手なので、カーテン越しの明るい場所に置きましょう。暑さには強いですが、寒さには弱いので人のいる環境と同じくらいの室温で育てましょう。

まとめ
今回ご紹介した観葉植物は、手に入りやすく、育てやすいものばかりです。慣れてきたら他の種類にも挑戦してみるのも良いですね。レイアウトする場所(環境)との相性があるため、環境が合えば思っているより簡単に育つ例もたくさんあります。その植物がどこの国のもので、どんな環境を好むのか調べて知識を深めるのも楽しみ方の1つといえるでしょう。たとえ失敗して枯れてしまっても、その経験を生かし、試行錯誤して育てるのも醍醐味です。暮らしを彩ってくれる観葉植物にぜひチャレンジしてみてください。

※この記事内容は、執筆時点2024年9月25日のものです。

中山 裕二(なかやま ゆうじ)
1976年生まれ。20代前半まで特に植物とかかわりなく生きていたが、とある雑貨店で初めて観葉植物にかかわり影響を受け、独自で栽培・管理をはじめ、園芸店に入社。約12年ほど勤め、2015年独立。埼玉県越谷市にて観葉植物専門店GREEN JAMを営む。

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