散らかしっぱなしを防ぐ!
キッズスペース(子ども部屋)
家の中が散らかっていると、家事の取り掛かりに余計な手間が生じます。片付けやすい収納の仕組みを整えることで、毎日の家事がグッとラクになります。この記事では、全5回にわたって家事をラクにする「ラクカジ」収納のコツをご紹介。第5回目は、散らからないキッズスペースの収納についてです。
キッズスペースが散らかる原因と解決法は?
学校に通い始めた子どものスペースには、衣服や生活用品、玩具、勉強道具など、あらゆるものが集まるため、散らかりやすく、掃除や片付けが大変な場所の一つです。
きれいに片付けても、すぐに元通り!なんてことも多いでしょう。リセットのタイミングで日々パパッと片付けられるような、子どもにも大人にもわかりやすい収納の仕組みを考えてみましょう。
キッズスペースの問題点
■子どもに関する物が多く溢れやすい
■生活や勉強など用途の異なる物があるため、整理が大変
■子ども自身が散らかしてしまう
分かりやすいルールをつくり
子どもが1人でも片付けられるように
キッズスペースの収納は「分かりやすさ」がポイントです。子どもが一人でも片付けられるように、どこに何をしまうかを明確にし、簡単なルールをつくりましょう。大人にとっても掃除や整理整頓がラクになるはずです。
以下では、具体的な収納アイデアをご紹介します。
■玩具はジャンルごとに箱に収納
玩具は蓋のない箱やケースにまとめておくのがおすすめです。蓋の開け閉めをする手間がなく、簡単に片付けができます。箱やケースには、フィギュアやブロック類など、ジャンルごとにラベリングをして、中がごちゃごちゃするのを防ぎましょう。写真やイラストを貼ると、誰でも一目でわかるようになります。
■キャスター付き収納なら移動が簡単
玩具箱をキャスター付きにしておくと移動が簡単です。片付けのときは近くまでスーッと持ち運びでき、掃除のときも片手でサッと動かせるので、どちらもラクになります。
■片付けのルールをつくり散らかりを防ぐ
子どもに片付けの習慣を身に付けさせるために、一つのルールをつくるのがおすすめです。それは「場面が切り替わるときは一旦リセットする」というルールです。例えば、玩具をブロックからフィギュアに変える前、テレビを見る前、公園に行く前など、場面が変わる時にそれまで出したものは一旦片づけるという約束ごとを設けてみましょう。また、玉入れのように玩具を箱に入れた数を競ったり、音楽を掛けながら片付けたりすると、楽しみながら習慣化できます。
■玩具を一軍、二軍に分ける
毎日のように遊ぶ玩具を「一軍」、それ以外を「二軍」に分けてみましょう。一軍はすぐ取れる場所、二軍は視界に入らない場所に収納します。普段は一軍の玩具だけを使うことで、散らかりが少なくなり、片付けやすさにもつながります。
■服はワンアクションで取れるように
子ども服の収納は、アクセスしやすく場所に、なるべく本人が取りやすいラクでわかりやすい仕組みを考えましょう。例えば、低い位置にハンガーを使って掛けたり、キャスター付きのワゴンに収納するなどの方法もあります。本人が取り出しやすい洋服収納の仕組みは、着替えの自立も助けてくれるはずです。
まとめ
子どもの生活空間を整える上で、「子ども本人が自分でできる」を考えた収納の仕組みづくりはとても重要です。子どもにとっての片付けやすさを採用することは、誰にとってもやさしい収納につながります。まずはものを「使っている1軍」、「あまり触っていない2軍」に整理して、出しておくものを1軍だけにすることからやってみるのもおすすめです。わかりやすい物の定位置づくり、片付けの習慣化は、ぜひ親子一緒に模索しながら実践してみてくださいね。
全5回にわたり紹介してきた収納のアイデアを参考に、ぜひ家事の負担がラクになる手立てを実践してみてください。
※この記事内容は、執筆時点2024年8月21日のものです。
本多 さおり(ほんだ さおり)
整理収納コンサルタント。1984年生まれ。フルリノベーションした中古マンションで夫、長男(8)、次男(6)の4人暮らし。「生活重視ラク優先」をモットーに、収納で大事にしているのは、ラクに片付いて家事がしやすい仕組みづくり。近著は『無印良品と365日』(大和書房)。