健康寿命を延ばすために
新しい国民病「ロコモ」を防ぐ!

近年、移動能力が低下し、将来要介護状態になる危険性のある「ロコモティブシンドローム(通称ロコモ)」の方が増えてきています。新しい国民病ともいわれるロコモを予防して、健康寿命を延ばしましょう。

監修:

山田 恵子

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「ロコモ」ってなに?
早くに予防したい国民病

 「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」は、2007年に提唱された状態のことで、体を動かす骨や関節、筋肉や神経など運動器が衰え、移動能力が低下する状態を指す言葉です。日本は超高齢化社会へ移行しており、ロコモになる方も増えてきています。その人数は予備群を含めて4700万人とされ、新しい国民病ともいわれている病気です。

 ロコモの状態で何も対策をせずにいると、転倒などで骨折した影響で運動器に障害がおこり、要介護状態になってしまう恐れもあります。
 移動能力は、年齢を重ねて急にガクンと低下するわけではありません。20~30代から徐々に低下していき、50代頃から自覚のあるロコモ予備群になります。予防策としては、定期的に自分の運動器の状態を把握すること。そして、バランスの取れた食事をとり運動を習慣化することです。
 定期的な運動として、1日30分の散歩をおすすめします。毎日が難しい方でも週1回から始めて徐々に増やしてみてください。上の図を参考に「立ち上がりテスト」をして、運動器の状態を確認してみましょう。できなかった方は要注意です。

 「食事と運動でロコモ対策」を参考にして、ぜひ対策していきましょう。

※この記事内容は、執筆時点2023年6月30日のものです。

山田 恵子(やまだ けいこ)
東京大学医学部医学科卒業、ハーバード大学研究所 客員研究員等を経て、東京大学医学部医療情報経済学客員研究員を務める。「ロコモ チャレンジ!推進協議会」委員。著書に『「立つだけ」ビューティ』(講談社)などがある。

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