被害をできるだけ小さく
災害別「減災」のすすめ vol.6

ある日突然、何の前ぶれもなくやってくる自然災害。その規模を事前に知ることは困難であり、私たちの日常の脅威となり得るものです。そこで知っておきたいのが、災害による被害をできるだけ小さくするための取り組み=「減災」。ここでは、内閣府(防災担当)が作成しているリーフレット「みんなで減災」に掲載されている内容を災害別にご紹介しています。シリーズでご紹介する減災対策の第6回目は「風水害」についての備えです。

近年相次ぐ大雨被害

 近年は、短時間にごく限られた範囲で極めて大量の雨が降る「ゲリラ豪雨」が頻発し、大きな被害を及ぼしています。また、台風・低気圧や前線・寒気の流れ込みによる竜巻などの突風災害も、日本のどの地域でも発生する可能性があると言われています。

 風水害は地形による影響を大きく受けるため、特に過去に風水害の影響を受けたことのある地域にお住まいの場合は、必ずハザードマップを確認して避難場所や避難経路などを把握しておくことが大切です。風水害に関しては事前に予測可能なこともあるため、気象情報に注意して早めの対策を心がけましょう。

■集中豪雨はどのようなときに発生する?

・日本近海に前線が停滞しているとき(特に梅雨期の終わりごろ)
・台風が日本へ近づいているときや台風が上陸したとき
・大気の不安定な状態が続き、次々と雷雲が発生するとき

■集中豪雨が起こるとどうなる?

・川の水かさが急に増えたり、氾濫したりする
・床下・床上浸水が起こる
・道路の冠水が起こる
・排水溝や下水管で処理しきれない水が、地下街や地下室に流れ込む
・地盤がゆるみ、土石流やがけ崩れが発生する

最新の防災情報を入手しよう

■防災気象情報

 ラジオやテレビなどで最新の防災気象情報を入手し、早めの対策を行うことで、風水害による被害を減らすことができます。
 水の状況は急変することがあります。台風が通過している最中や雨が強くなっているときは、外の様子を確認しに外出することは控えましょう。特に河川や用水路、田んぼの状況を確認しに行くことは極めて危険です。

■避難情報を知っておこう

 台風や集中豪雨などにより災害が発生するおそれが高まったとき、市区町村から避難についての情報が発表されます。発表の方法は、ケーブルテレビやラジオ番組、ホームページ、携帯電話へのメール、防災無線など自治体によってそれぞれ違うため、ハザードマップなどで確認しておきましょう。

■警戒レベル4までに必ず避難

 災害から命を守るために大切なのは、日頃の備えと「早めの避難」です。それぞれが適切な行動がとれるよう、令和3年5月20日から避難情報がわかりやすく見直されました。ぜひ覚えておきましょう。
 警戒レベル3の赤「高齢者等避難」は、避難に時間のかかる高齢者や障害のある方、またその支援者などは危険な場所から避難してという知らせです。
 警戒レベル4の紫「避難指示」は、全員が危険な場所から避難してという知らせです。これまで使われていた「避難勧告」は廃止になります。
 警戒レベル5の黒「緊急安全確保」は、今からでは避難場所に行くのも難しく、命の危険が迫っている状況です。そのため、警戒レベル5の発令を待ってはいけません。レベル4の紫で全員避難と覚えておきましょう。

参考:新たな避難情報に関するポスター・チラシ(多言語対応版)

■避難するときはここに注意

●危険がせまる前に避難しましょう。
●避難することを必ず誰かに伝えましょう。
●必ず靴をはきましょう。サンダルや長靴はかえって危険なこともあります。
●持ち物はリュックに入れるなど、いざというときに両手が使えるようにしましょう。
●水の中を歩くときには、側溝やマンホールなどにはまらないよう長い棒で確認するなど、足元に十分注意しましょう。
●強風のとき、水の深さがひざ上まであるときなどは、無理をして避難所へ行くよりも、2階など高いところにとどまる方が安全な場合もあります。

※千代田区「防災のてびき」を参考に作成

■土砂災害にも注意が必要

 集中豪雨や長雨などで地盤がゆるむと、土石流や地すべり、がけ崩れなどが発生しやすくなります。お住まいの地域で土砂災害が発生する危険性がないか、自治体が作成しているハザードマップで事前に確認しておきましょう。自治体の配布物やホームページなどで確認できます。
 土砂災害に巻き込まれないようするには、気象情報や各自治体から発表される土砂災害警戒情報に注意しましょう。また、土砂災害の前ぶれのような異変を感じたときは、すぐに周りの人や自治体などに知らせ、安全な場所に避難しましょう。下記にまとめた土砂災害の前兆として起こりやすい現象を参考に、自らの身を守るための情報収集を心がけましょう。

◇土石流の前兆現象

◇地すべりの前兆現象

◇がけ崩れの前兆現象

参考:内閣府 防災情報のページ「みんなで減災(減災啓発ツール)」

※この記事内容は、執筆時点2021年8月11日のものです。

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