運動をする前に
ケガをしないためのストレッチ

在宅ワークや外出自粛が長く続き、運動不足解消に体を動かしたい方も多いのではないでしょうか。しかし、急に激しい運動をすると、ケガをする可能性もあり、危険です。そこで、安全にスポーツや運動を楽しめるよう、ケガをしないためのストレッチをご紹介します。

監修:

黒田 恵美子

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運動前のストレッチで
痛めやすいひざ周りをケア

 運動中、特に痛めやすい「ひざ周り」。ケガを防止するためにも、ここでご紹介する「えんやとっと」「開いて閉じて」の2種類のストレッチを、運動前に行いましょう。

■えんやとっと

①足は前後に開いて立つ。
重心を前に移動しながら、
両腕を後ろから前へ、
肩の高さまで振り上げる。

②重心を後ろに移動するのと
同時に前のつま先を上げ、
両腕をグッと腰にひきつける。
オールを使って舟を漕ぐような
イメージで①②を一連の動きで行う。


【目安】 左右の足を入れ替えて片足ずつ10~20回

■開いて閉じて

①足を揃えて立った状態から、
片足ずつ斜め前に大きく一歩踏み出す。
歩くように腕も上げる。

②両足を踏み出したら、
片足ずつ元の位置に戻る。
ダンスのボックスステップのような
イメージでリズムよく行う。

【目安】 10~20回

 日常生活では、「前への動き」がほとんどですが、スポーツでは前後、左右、斜めなど、あらゆる方向への動きが発生します。「えんやとっと」で前後を、「開いて閉じて」で左右・斜めの動きを想定したストレッチを行うことで、ひざ周りに加えて、足首や股関節のケガの予防にもつながります。

黒田先生の
ワンポイントアドバイス

 しばらく運動をしていないと、頭から出す指令に体の動きがついていけません。
そこで、神経を目覚めさせ、筋肉を温めてから運動を始めましょう。
運動中は、全力を出さずに7~8割くらいの力で。
また、疲労回復もしにくくなっているので、運動後にもストレッチをして、
積極的に疲労回復を促しましょう。

※この記事内容は、執筆時点2020年8月1日のものです。

黒田 恵美子(くろだ えみこ)
健康運動指導士。一般社団法人 ケア・ウォーキング普及会 代表理事を務め、メタボ予防、ロコモ予防から美容につながる運動まで、多岐に渡り指導を行う。著書に『黒田式ケア・ウォーキング』『100歳まで歩く技術』などがある。

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