~おうち効率化計画~
Vol.3 ゴミを減らして暮らしを効率化しよう!

「光熱費を少しでも節約したい…」、「家事の負担をもっと減らしたい…」、そんな声に専門家がアドバイスするシリーズ「おうち効率化計画」。最終回は、ゴミを減らすことで効率的に暮らすための“ヒント”をご紹介します。

監修:

矢野 きくの

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ゴミはマイナス、家計はプラスに!
食事にまつわるゴミを削減

 毎日、生活する上で避けては通れないのが「ゴミ」。特に家庭から出る、まだ食べられるのに捨てられてしまう「食品ロス」が問題になっています。この「食品ロス」は家庭から出る生ゴミの4割ほどを占めるため、「食品ロス」をゼロにするだけでも生ゴミを半分近く減らすことができるのです。では、どうすれば食品ロスを減らせるのでしょうか。
 一番は買った食品を全て食べきることです。そうはいっても難しい場合もありますので、それぞれ「食品ロス」が出るきっかけとなるシーンごとに対処法をご紹介していきます。実践できるところから、生活に取り入れていきましょう。

〈上手な買い物で食品ゴミを削減〉
 買い物の際に、ついつい手がのびてしまう「値引きシール付の食品」。皆さんはきちんと消費し切れていますか?
 これらは賞味期限・消費期限が間近のもので、その日から翌日までには食べきらないといけないことがほとんど。特に豆腐、納豆、もやしなどはシール付の常連で、買っても食べきれずに悪くなってしまい、捨ててしまう方もいるのでは?それではゴミが増えてしまいますし、結果として家計にもよくありません。まずは消費を記録し、把握する所からスタートしてみましょう。

ワンポイント
 家計簿ならぬ、「食品廃棄簿」を付けると、何が余りやすいのか?が一目見て分かるようになります。捨ててしまいがちな食材を知ることで、無駄なストックをすることなく、買い物そのものを効率的に行うことができます。

〈野菜は廃棄部位を減らす>
 家庭で出るゴミで、避けては通れないのが野菜くず。これらも食べてしまえば、量を減らすことが可能です。野菜の皮や根菜の葉は、栄養豊富な大切な食材。皮ごと調理するか、切り分けて野菜スープの具として使ってしまいましょう。時間を効率的に使いたい方は、最初から下処理されている野菜を購入するのもおすすめです。

ワンポイント
・皮ごと食べる
 皮には豊富な栄養が含まれています。ニンジンやリンゴは皮ごと食べるのがおすすめです。

・捨てる所も調理
 カボチャやゴボウの皮、ブロッコリーの茎などはきんぴらにするのが矢野先生流。えのきの根元部分もバターでソテーすれば食べられます。また、捨ててしまう野菜のヘタや皮・茎はお茶パックなどに入れ、出汁としてスープにするのもおすすめです。

食品だけじゃない!
分別すればゴミも資源

 家庭からでるのは食品ゴミだけではありません。パッケージのプラスチックやペットボトルなども、毎日大量に出てきてしまいます。お惣菜やテイクアウトを利用するかたは食品ゴミよりも多い、という方も多いでしょう。
 これらのゴミは、分別すれば資源として再利用できます。しかし、だれか1人で分別し効率化しても、家族みんなで実践しなければ、家事をする人の手間が増えてしまいまい、時間も資源もエコとは言えません。みんなで共有しやすいルールを決めて、協力して行えば、歯車のようにかみ合い「効率化」が実践できます。ぜひ、家族みんなで話し合い、できる所から暮らしを効率化していきましょう。

〈家の中でゴミと資源を分別>
 家の中に資源のゴミステーションを作りましょう。缶、ビン、プラスチック、ペットボトル、古紙、布類などに分別することが一般的です。入れる場所が決まって入れば、後から分別する手間が省けます。

ワンポイント
 それぞれの地域によってゴミの出し方は異なりますので、お住まいの自治体に合わせた「分別内容」の写真やイラストを家庭内ゴミステーションに貼っておくといいですね。一目見てどう分別したらいいのかが分かれば、実践しやすいです。

参考:農林水産省「食品ロスの現状について」 平成20年8月8日

※この記事内容は、執筆時点2022年3月10日のものです。

矢野 きくの(やのきくの)
家事の効率化、家庭の省エネなどを専門にテレビ、雑誌、講演などで活動中。時短家事や、100円グッズ・便利グッズ、業務用食品の情報にも精通し、生活用品や便利グッズの企画にも携わる。Honda、イオン、東芝など大手企業や日経新聞web、時事通信などでの連載実績も多数。

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