「在宅避難」を想定して
防災アイテムを準備しよう

災害時、自宅の被害が少なく居住できる場合であれば、必ずしも避難所に行く必要はなく「在宅避難」という選択もあります。インフラが止まった状態で長く生活することも想定して、揃えておきたい防災アイテムを事前に準備しておきましょう。

監修:

澁川 真希

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「電源」と「熱源」は必須で揃えよう

 大災害が起こったあと、多くの人は電気や水道、ガスなどのインフラが止まった自宅で長らく生活していくことになります。そういった生活でも困らないよう、自宅に備えておくべきものをチェックしましょう。何よりも必須なのは「電源」と「熱源」となるもの。この2種は必ず揃えておき、定期的に確認を。

■ 電源となるもの

 乾電池や携帯用モバイルバッテリー、ソーラー式充電器、ポータブル電源、手回し充電式懐中電灯など複数のアイテムを用意しましょう。乾電池使用のアイテムは使用する乾電池の大きさを揃えておくと便利です。自然放電や使用期限切れは定期的に確認を。

■ 熱源となるもの

 食事の準備や暖をとったりと生活に欠かせない「熱源」。カセットコンロとボンベは必ず家に置いておきましょう。カセットコンロの耐用年数は約10年、ボンベの使用期限は7年程度なので古いものは買い替えを。灯油は常に多めに買い置きをしておきましょう。

ほかに家庭に備えたい防災アイテム

 被災したあと、自宅で日常生活を送るために必要なものを集めました。取り出しやすいところに保存し、家族で置き場所を把握しておきましょう。定期的に確認し、使用期限などが切れていないかのチェックも大切です。

①ラジオ

 イヤホンも一緒に準備を。使用できる電池も確認を。下のランタンとともにUSB充電式にするとモバイルバッテリーが使用できます。

②ランタン

 ロウソクは火災の危険があるので使用不可。アウトドア用のLEDランタンなどを電池とともに、最低限2個以上揃えましょう。

③懐中電灯・ヘッドライト

 必ず家族の人数分を。ヘッドライトは両手が使えてより安全。車載用の非常信号灯にはLED電灯として使用できるものも。

④ロープ・ガムテープ

 ロープは高所からの救助、洗濯ロープにシートをかけて目隠しにも。ガムテープは段ボールやビニールシートを留めるのに活躍。

⑤ポリタンク・ポリバケツ

 飲用や調理、トイレや衛生管理など水は必要不可欠。断水に備えタンクやバケツなど水を保存できる容器を用意しましょう。

⑥ヘルメット

 救助活動や瓦礫の片付けなどでも必要。家族の人数分を備えましょう。耐用年数が3~5年なので定期的に確認を。

⑦トイレ用品

 仮設トイレは設置するまでに時間がかかるので、家族が使用する非常用トイレやトイレットペーパーなどを備えましょう。

⑧ポリ袋・ゴミ袋

 調理に使用したり、手袋代わりに使ったり、緊急の場合はトイレ代わりにも。大きなゴミ袋は簡易の雨具や防寒具にも。

⑨除菌ウエットティッシュ・消毒剤

 水がなくても手指や身体をきれいにできる除菌ウエットティッシュや、ジェル状・スプレー状の消毒剤などは必ず備えておきましょう。

他にも

 ビニールシート、段ボール、新聞紙、厚手の軍手や保護用グローブ、スコップ、大工用品、踏み抜き防止の中敷きなど。※台所用品はコチラを参照

※この記事内容は、執筆時点2023年8月1日のものです。

澁川 真希(しぶかわ まき)
整理収納アドバイザー。整理収納サービス「コンフォートスタイル」代表。2012年、仙台から東京へ転居。東日本大震災での自身の被災経験をもとに「減災整理セミナー」などを開催している。

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