水辺の事故を防ぐ大事なこと!
② 海の事故を予防しよう
夏は魚釣りや海水浴など、お子さんと一緒にでかける方も多いでしょう。しかし、毎年起きる水難事故のうち、半数は海で発生しています。お子さんから目を離さないことはもちろんですが、安全に楽しむため、知っておきたい海の事故を防ぐ方法と、いざという時の対処方法についてご紹介します。
泳ぐのにベストな海を選ぼう!
安心・安全な海を事前にチェック
海は潮の満ち引きがあり、刻一刻と状況が変わる場所です。時には、流されてしまうことや、事故に繋がってしまう可能性もあります。安全に楽しむための事前準備と、万が一の対処法を知っておきましょう。
まず、最も重要なのは『海の選び方』です。一口に『海』と言っても、地形などにより海中の状況はそれぞれ異なります。泳ぐのに適さない海は事故も多く、遊泳禁止となっているため、遊びに行くときは泳げるのかを必ず調べましょう。
また、お子さんと一緒の場合は、ライフセーバーや監視員が配置されている海水浴場を選ぶと安心です。さらに遊泳ネットが設置されている海水浴場であれば、水上オートバイなどのウォーターアクティビティや、サメやクラゲなどの危険な海洋生物などの接触も避けることができます。
そのほかにも、事前に天気予報や海の状況なども調べておくことも大切です。海が荒れている時、天気が崩れることが予想される日は中止しましょう。
万が一の事態に備えよう!
命を守るために大切なこと
一緒に泳いでいたお子さんが見当たらない、流されてしまった、もしくは溺れている人を見かけた場合の対処法として
●まずは助けを求める
ライフセーバーや周りの人などに助けを求めましょう。また、海の緊急通報電話番号「局番なしの118番」(海上保安庁)へ通報します。※状況によっては110番(警察)や119番(消防)へ。
この際、携帯のGPSをあらかじめONにしておくことで、通報と同時に発信された場所が海上保安庁へ共有されます。
●身の回りの浮く物を投げ入れる
溺れた人を助けるために水に入るのは大変危険です。自分の身の安全を確保して、空きペットボトル・口を縛ったビニール袋・ボール類やクーラーボックスなど、緊急の浮き具代わりになるものを、投げ入れましょう。
海での事故・事件・救助が必要な場合は
118番へ!
(GPSはONにしておきましょう)
■おすすめのアイテムを持って海を楽しもう!
海の事故に遭遇した際、救助機関にすぐに通報できるよう、スマートフォンを常に使えるようにしておくことが重要です。ストラップ付き防水パックを使用して、携帯するようにしましょう。
また、「①川の事故を予防しよう」でも紹介しましたが、ライフジャケットを着用しておくことも非常に重要です。特に堤防などでの魚釣り、磯遊びなど泳ぐことが目的ではない場合、海に落ちた際に着衣のままではなかなか浮き上がることができず、溺れてしまう可能性があります。ライフジャケットを着ていればいざという時でも、命を守ることができます。
海辺のおすすめスタイル
■もし自分が流されてしまったら?
ライフジャケットを着用している場合は、「助けてサイン」で救助を求めましょう。片手を高く上げて、大きく左右に振ることでライフセーバーや周囲の人に水難者がいることを伝えます。
しかし、ライフジャケットや浮き具がない場合、手を上げることで沈んでしまうため、自己救命方法「ういてまて(浮いて待て)」の姿勢をとり、救助を待つことが重要です。
<覚えておきたい自己救命方法>
「う・い・て・ま・て」
(浮いて待て)
① 手足を大の字に拡げる。靴は履いたままでOK。軽いものは浮き具代わりにできます。
② 大きく息を吸って、肺に空気をためる。
※顎をあげて上を見ると呼吸しやすい!
③ 手は水面より下に。ペットボトルなど浮く物があれば胸に抱えること。
参考:
警視庁「令和3年における水難の概況」
政府広報オンラインホームページ「水の事故、山の事故を防いで海、川、山を安全に楽しむために」
海上保安庁「海で安全に楽しむために 平成29年度版」
※この記事内容は、執筆時点2023年5月31日のものです。