水辺の事故を防ぐ大事なこと!
①川の事故を予防しよう

だんだんと暑くなっていくこれからの季節、涼をもとめて爽やかな風が吹き抜ける川遊びにでかける方も多いでしょう。しかし、毎年川での水難事故は後を絶ちません。親子でのおでかけの際には、お子さんから目を離さないことはもちろんですが、安全に川遊びや河原でのバーベーキューを楽しむために知っておきたい、川の事故を防ぐ方法と注意点についてご紹介します。

レジャーに行く前に!
川の情報を事前にチェック

 魚とりや水遊びなど、川で遊ぶことはとても魅力的です。しかし、自然の川は人工のプールなどと違って、いつでも絶対に安全とはいえません。2021年に全国で発生した水難事故のうち、約3割が河川での事故でした。一度事故が起きると、命に関わるような重大な事故になる可能性が高いのが、水難事故の特徴です。
 では、安全に楽しく遊ぶためになにが必要なのでしょうか?それは、事前の準備です。河川上流の状況によって、あっという間に増水してしまいます。周辺の雨雲状況をリアルタイムで知ることができるアプリをインストールして活用したり、ダムの放水予定などを必ず事前に確認しましょう。

危険な河川のポイントと
予防策を知っておこう

 次に大切なのは実際に遊びに行く川を知ることです。川の事故は同じ場所で発生することがあります。川の地形などによって、深くなっている所や流れが速くなっている所など、危険な場所があります。でかける前に、その川の事故情報や危険な場所を調べておくことで、事故を未然に防ぎましょう。

■気をつけるべき川の地形

 また、河川には「危険を示す掲示板」が設置されている場合があります。そうした掲示がある場所では、絶対に遊ばないようにしましょう。川の地形は複雑です。同じ川でも場所によって流れや深さが異なります。危険な場所には子どもはもちろん、大人も近寄らないことが事故を防ぐうえで大切です。

■ライフジャケットを着けて万が一に備える

 水に入る場合は、「川のシートベルト」とも呼ばれているライフジャケットの準備をしておきましょう。川で何よりも怖いのは、「流れ」があることです。その流れは複雑で、上流から下流だけではありません。底に向かって引き込むような流れに巻き込まれてしまい、泳ぎが得意な人でも浮き上がることができない場合もあります。
 そんなとき、ライフジャケットを着用していれば、浮き上がるのを助けてくれるのです。水中に入る場合だけでなく、入らない場合でも水辺から3~5m以内の水際に立ち入るときは着用が推奨されています。万が一の転倒や、増水時などでもライフジャケットを着用していれば、いざというときにも安全を確保することができます。また、かかとのあるスポーツサンダルやリバーサンダルを履くことも重要です。ビーチサンダルでは水中で脱げて流されてしまい事故のもとになってしまいます。

■おすすめの服装で川遊びを楽しもう!

 また、ライフジャケットやサンダルのように必須ではありませんが、あるとよりより安心できるアイテムも準備しておけるといいですね。1つが水抜き穴のあるヘルメットです。万が一の転倒に備えておきましょう。また、濡れても乾きにくい綿素材などの服装では濡れたときに体温を奪われ、低体温症になってしまうことがあります。濡れても乾きやすい水着などを着て川遊びを楽しみましょう。

水中・水辺のおすすめスタイル

<要注意!知っておかないと事故のもと!>

帽子や靴などが流されても取りに行かない!

川遊びの際に帽子などがうっかり流されてしまうこともあるでしょう。これらを取りに行くことで深みに入り込んでしまったり、バランスを崩して流されてしまうことがあります。流されない服装が望ましいですが、万が一流されてしまった場合には追いかけないようにしましょう。

雷の音が聞こえたら川から離れる!

上流で天気の急変、大雨になっている恐れがあります。急な増水の恐れがあるため、すぐに川から離れましょう。山が近い場合、うなり声のような山鳴りが聞こえてきたら天候悪化のサインです。同様に川から離れた方が安全です。

落ち葉や流木、ゴミが流れてきたら川から出る!

上流で天気の急変・大雨や、ダムからの放水により、水量が増えたことでゴミが押し流されている可能性があります。急な増水や、ゴミによる転倒の恐れがあるため、すぐに川から離れましょう。

■川の防災情報(国土交通省)

■全国水難事故マップ

■河川水難事故防止ポータルサイト(国土交通省)

参考:警視庁「令和3年における水難の概況」
国土交通省「ミズベアソビガイド」
政府広報オンラインホームページ「水の事故、山の事故を防いで海、川、山を安全に楽しむために」

※この記事内容は、執筆時点2023年5月3日のものです。

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