第1回
体の柔軟性と筋力を鍛える

雨の日や、暑さ寒さが厳しいとき、子どもと外で遊ぶのは難しいもの。そんなときは、過ごしやすい屋内で遊びながら一緒に体を動かして、外出できないストレスを発散しながら体力づくりを行いましょう!今回は未就学児のお子様を対象に親子で一緒にできる、体の柔軟性と筋力アップに効果的な運動あそびを2つご紹介します。

監修:

黒田 恵美子

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遊びながら体幹トレーニング
「ボートこぎ」

 最初にご紹介するのが、「ボートこぎ」です。子どもを足の上にのせて、ボートをこぐように体を前後に動かす運動あそびです。実際に子どもと一緒に続けて行くと、効果が実感できる「体幹」を鍛えるトレーニングでもあります。一人で座れるようになった小さな子どもから一緒にできるので、続けていくほどに子どもの成長を感じることができます。

■ボートこぎ(対象年齢:2~3歳)

① 大人は足を伸ばして座り、
子どもはその膝の上に座ります。
ラップの芯や新聞を丸めたものを
子どもと一緒に両手で持ちましょう。

POINT
股関節が固い方は、この段階で痛みを感じるかもしれません。お尻を後ろ側に丸めたり、足を軽く曲げたりしてもOK!

② 手こぎボートをこぐような
イメージで体を前後に動かしましょう。
※子どもが落ちないよう、
注意して体を動かしてください。

POINT
体を前後に倒しても体は背筋がまっすぐになるように意識しましょう。腹筋や背筋に効果があります。

黒田先生のアドバイス

子どもは股関節など関節部の柔軟性を鍛えることができますし、大人は全身の筋肉を鍛えることができる運動あそびです。特にお子さんの成長を、重さで感じられるので、継続をおすすめします。体を倒す角度が深いほどハードなトレーニングになります。
子どもがバランスを取りにくいときは、両足をやや開き、足の間に挟むと安定します。また、大人も姿勢がつらいときは軽く足を曲げて痛みがないように調整しましょう。

無理のないように動こう!
「シーソー遊び」

 次にご紹介するのが「シーソー遊び」です。親子で向かい合って座り、足の裏を合わせて手を繋ぎ、交互に引っ張り合うことで体を前後に動かします。大人側は子どもの無理のないように動く必要があるため、「どれくらい体が柔軟なのか?」、「引っ張る力はどれくらいが適正か?」などを意識しながら行いましょう。

■シーソー遊び(対象年齢:5歳~)

① 親子で向かい合って座り、
足の裏を合わせて手を繋ぎます。

POINT
できる人は足をまっすぐに伸ばして座りましょう。無理なら少し膝を曲げてOK!

② ぎったんばっこんと言いながら、
体を前後に動かしましょう。

POINT
大人は子どもより柔軟性がなくなってることがほとんど。子どもに引っ張ってもらいましょう。

黒田先生のアドバイス

子どもに引っ張ってもらうことで、前屈や背中・肩甲骨はがしといったストレッチができます。体が柔軟でいることで、コリなどの不調が予防できますので、「シーソー遊び」でリフレッシュしましょう。体が柔らかい方は足を揃えて行うと、難易度アップ。足の裏を合わせるのではなく、足の間に子どもを挟み込むようにすると難易度を下げることができます。

※この記事内容は、執筆時点2023年7月12日のものです。

黒田 恵美子(くろだ えみこ)
健康運動指導士。一般社団法人 ケア・ウォーキング普及会 代表理事を務め、メタボ予防、ロコモ予防から美容につながる運動まで、多岐に渡り指導を行う。著書に『黒田式ケア・ウォーキング』『100歳まで歩く技術』などがある。

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