災害が起きた時に
もっとも重要なのは「情報」

災害時はさまざまな情報が錯綜し、何が正しいのか、どれが最新なのか判断が難しいケースも考えられます。いざという際に混乱しないよう、あらかじめ情報収集のツールを備えておきましょう。

監修:

山村 武彦

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さまざまな情報収集の
方法を知ろう

 災害が起きた時、もっとも重要になるのが“情報”です。いち早く災害の危険を知り安全な場所へ避難するためだけでなく、避難所の情報、水や物資の配給情報、ライフラインの復旧情報などを得ることができます。これらの方法は1つだけでなく、いくつかのものを組み合わせて準備しておくことが大切です。

①ラジオ・サイマルラジオ

 停電しても聴ける電池式ラジオは貴重な情報源。特に地方放送局は情報がより地域に特化するので役立ちます。インターネット上のラジオ放送「サイマルラジオ」というサービスは地域のコミュニティFMを聴くことができるので、事前にスマートフォンやPCなどに対応アプリをインストールしましょう。

②自治体公式SNS

 豪雨や強風などにより防災無線の音がかき消されてしまい、避難情報が聞こえないことも。自治体のX(旧ツイッター)、フェイスブック、LINEなどのSNSアカウントを事前に登録しておくと、避難指示や避難所開設の情報収集に便利です。

③ワンセグ放送

 停電時でも使えるよう、ワンセグ放送対応の受信機や機器などを1つ持っておくといざという時に役立ちます。ただし電波状況が悪い場所では受信できない場合も多いので、ラジオなど他の方法と合わせて準備しておくと良いでしょう。

④アプリケーション

 災害が起こった際、自動的に通知してくれるスマートフォンアプリを事前にインストールしましょう。おすすめは「NHKニュース・防災アプリ」や「防災速報(ヤフージャパン)」。災害情報や避難情報、ニュースを確認することもできます。

上記をクリックすると各サイトが開きます。

⑤WEB

 国土交通省の「防災情報提供センター」では、リアルタイム雨量や国土交通省の各種災害対策、河川や気象情報などのさまざまなサイトへのリンクを集めています。こうしたWEBサービスを事前にブックマークしておきましょう。

上記をクリックすると各サイトが開きます。

「地域防災拠点」を知っておこう

 防災拠点とは、災害時に防災活動の拠点となる施設や場所のこと。ふだんは防災講習・訓練や地域住民の憩いの場として活用されていることもありますし、災害が起こった際は避難所がこの防災拠点の機能を持つことも。被災した際、物資配布情報など地域の情報が集まるのはこの防災拠点です。各自治体では避難所・一時避難場所の場所とともに、地域の防災拠点の場所も公表していることが多いので、事前に調べておきましょう。

※この記事は、都道府県民共済グループ発行「命を守る防災ハンドブック」の抜粋です。
内容は、執筆時点2024年8月1日のものです。

山村 武彦(やまむら たけひこ)
防災システム研究所所長。防災・危機管理アドバイザー。1964年の新潟地震以来、災害現地調査は250カ所以上、全国での講演は2,500回を超える。多くの企業や自治体の防災アドバイザーを歴任する実践的防災・危機管理の第一人者。

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