記録に間違いがあると
将来の年金額が減ることも

人生100年といわれる今、老後の生活、中でも「お金」について心配されている方が多いようです。この不安を少しでも解消するために「老後のお金を守る」をテーマに、専門家のアドバイスをシリーズでお送りしています。今回ご紹介するのは年金記録の確認方法について。日本年金機構から送られてくる「ねんきん定期便」を活用して、加入履歴や受取額を把握しておきましょう。

監修:

内藤 眞弓

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最近でも記録モレが
見つかったケースがある

 2007年に持ち主が不明の年金記録が大量に発覚して社会問題になりました。その後徐々に解消されましたが100%の解決には至っていないようです。
 2021年3月にも50代女性が20年ほど前に働いていた会社の年金記録が抜けていたことがわかりました。自分の年金記録に誤りがないか、もう一度確認しておく必要がありそうです。

 年金記録を確認するには、日本年金機構から送られてくる「ねんきん定期便」が役立ちます。毎年ハガキで送られてくるほか、35歳、45歳、59歳の節目の年には、よりくわしい情報が封書で送られてきます。ハガキでは直近1年間の加入履歴と年金額などが確認できます。50歳未満の場合は、これまでの加入実績に応じた現時点の年金額(50歳以上は、現在加入している年金制度に60歳まで加入した場合の年金見込額)が表示されています。

 全期間の年金記録を確認するには、節目の年に送られてくる書面か「ねんきんネット」で確認します。「ねんきんネット」は、ねんきん定期便のウラ面に記載されている「お客様のアクセスキー」を利用するかマイナポータルから登録可能です。

■各制度について下記のリンク先もご覧ください
ねんきん定期便

※この記事は、都道府県民共済グループ発行「老後のお金を守る本」の抜粋です。
内容は、執筆時点2024年8月1日のものです。

内藤 眞弓(ないとう まゆみ)
ファイナンシャルプランナー(CFP®)/博士(社会デザイン学)/株式会社生活設計塾クルー取締役。ひとり一人の事情、考え方に即した生活設計、保険の見直し、資産運用などの相談業務を行う。著書に『お金・仕事・家事の不安がなくなる共働き夫婦の最強の教科書』(東洋経済新報社)など。

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